【2023最新】 不正アクセスの現状とリスク その対策とは | |
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作成日時 23/10/03 (11:06) | View 1680 |
【2023最新】 不正アクセスの現状とリスク その対策とは
近年、サイバー攻撃による被害が拡大しています。その中でも、不正アクセスによる被害は、企業や個人にとって大きな損害をもたらす可能性があります。そこで、今回は不正アクセスとは何か、そのリスクと対策について解説します。
不正アクセスとは?
不正アクセスとは、本来アクセス権限を持たない者が、コンピュータやシステムに侵入する行為です。不正アクセスによって、個人情報の漏洩、システムの改ざん、サービスの停止など、さまざまな被害が発生する可能性があります。
不正アクセスの手口として以下のようなものがあります。
●ID・パスワードの不正取得
フィッシング詐欺、マルウェア感染などの手段で、ID・パスワードを不正取得する手口です。
●システムやネットワークの脆弱性の悪用
システムやネットワークの設計や実装に起因する欠陥や不備を狙った攻撃です。脆弱性が悪用されると、攻撃者はシステムやネットワークに不正にアクセスしたり、データを盗んだり、システムを改ざんしたりするなどの被害を及ぼす可能性があります。
人間の心理的な弱点や行動のミスを悪用して、情報や資産を不正に取得する手法です。コンピュータやネットワークの技術を使わずに、巧妙な話術や仕掛けを用いて、ターゲットとなる人物を騙すことによって情報を入手します。
不正アクセスの被害状況
不正アクセスの被害は近年拡大しており、総務省と警察庁、経済産業省が発表した2022年の不正アクセス行為の認知件数は、前年比約45.1%増の2,200件となっています。
不正アクセス行為の認知件数の推移(過去5年)
出典:総務省
不正アクセスによって行われた行為別の内訳では、「インターネットバンキングでの不正送金等」が最も多く、1,096件でした。また、「ホームページの改ざん」が1,020件、「メールの盗み見等」が820件と、個人情報の漏洩や経済的被害につながる行為が多くなっています。
不正アクセスによる被害は、企業や個人にとって大きな損害をもたらす可能性がありますので、その被害を防ぐために基本的なセキュリティ対策を実施することがとても重要です。
不正アクセス後の行為別認知件数
出典:総務省
不正アクセスのリスク
不正アクセスによって発生する被害は、大きく分けて以下の3つに分けられます。
1.情報の流出
不正アクセスによって、個人情報や機密情報が流出することがあります。個人情報の流出は、なりすましや不正アクセスなどの犯罪に悪用される可能性があります。また、機密情報の流出は、企業や組織の活動に重大な損害を与える可能性があります。
2.システムの改ざん
不正アクセスによって、システムが改ざんされることがあります。システムが改ざんされると、正常な動作を停止したり、不正な動作をするようにしたりされる可能性があります。
3.サービスの停止
不正アクセスによって、サービスが停止することがあります。サービスが停止すると、利用者への損害や事業継続の妨げにつながる可能性があります。
具体的な被害例としては、以下のようなものが挙げられます。
l クレジットカード情報の流出による不正利用
l 顧客情報の流出によるなりすましや詐欺
l システム改ざんによるWebサイトの改竄やDoS攻撃
l サービス停止による事業継続の妨げ
不正アクセスは、サイバー攻撃の一種であり、その手口は日々巧妙化しています。そのため、企業や組織は、不正アクセスによる被害を防止するために、適切な対策を講じる必要があります。
不正アクセスの対策方法
不正アクセスによる被害を防ぐためには、以下の対策を実施することが重要です。
●セキュリティ製品の導入と更新
VPN機器、アンチマルウェア、ファイアウォール、UTMなどのセキュリティ製品を導入し最新の状態を維持することで、不正アクセスによる被害を防ぐことができます。
セキュリティ製品にはさまざまな種類があります。自社の環境やニーズに合ったセキュリティ対策製品を選択することが重要です。
●ID・パスワードの管理
ID・パスワードは複雑かつ長いものを使い、定期的に変更することで、なりすましによる被害を防ぐことができます。
<ID・パスワードの管理のポイント>
・強固なIDとパスワードを設定
・IDとパスワードの使い回しを避ける
・パスワードを定期的に変更
・パスワードを安全に保管
・二要素認証を利用する
●システムやネットワークの脆弱性対策
システムやネットワークの脆弱性を放置していると、攻撃者の侵入を許す可能性があります。まず、システムやネットワークの脆弱性を洗い出し、対策を検討しましょう。
脆弱性の洗い出しには、脆弱性スキャナーやペネトレーションテストなどのツールを利用することができます。脆弱性が見つかった場合は、最新のセキュリティパッチを適用するなどして、脆弱性対策を実施しましょう。
システムやネットワークの脆弱性対策は、常に最新の情報を収集し、対策を更新することが重要です。
●従業員教育
従業員の不注意やミスが原因で、情報漏えいやシステムの改ざんなどの被害が発生するケースが増えています。そのため、従業員一人ひとりがセキュリティ対策の重要性を理解し、適切な行動をとることが重要です。
<従業員のセキュリティ教育の目的>
・セキュリティ対策の重要性を理解させる
・情報資産を保護するための知識やスキルを身につけさせる
・セキュリティ事故の発生を防止する
従業員のセキュリティ教育は、入社時だけでなく、定期的に実施することが重要です。また、従業員のレベルや職種に合わせて、内容をカスタマイズすることも大切です。
●セキュリティポリシーの策定・運用
セキュリティポリシーは、企業や組織の規模や業種、取り扱う情報資産の種類などによって、内容が異なります。また、策定・運用には、専門的な知識やスキルが必要な場合もあります。そのため、セキュリティポリシーの策定・運用を外部委託する企業も増えています。
<セキュリティポリシーの策定・運用のポイント>
・情報資産を明確に把握する
・脅威を正しく理解する
・効果的な対策を検討する
・従業員に周知・教育する
・定期的に監査・評価する
・社会情勢や環境の変化に合わせて見直す
セキュリティポリシーは、一度策定したら終わりではありません。常に最新の情報に基づいて見直しを行い、有効性を維持することが重要です。
●BCP(事業継続計画)の策定
BCPを策定することで、不正アクセスが発生した場合の対応を事前に準備することができます。BCPは、自然災害やサイバー攻撃などの緊急事態が発生した場合に、事業活動を継続するための計画です。セキュリティ対策としてのBCPは、以下の2つの観点から検討する必要があります。
・予防対策
サイバー攻撃による被害を未然に防ぐための対策です。セキュリティポリシーの策定・運用、セキュリティ対策製品の導入・運用、従業員教育などが含まれます。
・対応対策
サイバー攻撃による被害が発生した場合に、被害を最小限に抑えるための対策です。システムの復旧計画の策定、BCPチームの編成などが含まれます。
●ダークウェブの活用
ダークウェブは、通常の検索エンジンではアクセスできない匿名性の高いWeb空間です。ダークウェブには、さまざまな犯罪行為に利用される情報やサービスが流通しており、企業や組織にとって大きな脅威となっています。
しかし、ダークウェブを活用することで、セキュリティ対策の強化にも役立てることができます。具体的には、以下の3つの方法が挙げられます。
1.情報漏えいの早期発見
ダークウェブでは、不正アクセスや情報漏えいによって流出した情報やサービスが販売されています。企業や組織は、ダークウェブを定期的に監視することで、自社の情報漏えいを早期に発見することができます。
2.マルウェアの検知
ダークウェブでは、最新のマルウェアや脆弱性情報が流通しています。企業や組織は、ダークウェブを監視することで、自社システムへの攻撃に利用される可能性があるマルウェアや脆弱性を検知することができます。
3.標的型攻撃対策
ダークウェブでは、標的型攻撃に利用される情報やサービスが流通しています。企業や組織は、ダークウェブを監視することで、自社が標的型攻撃の対象となっている可能性を検知することができます。
ダークウェブを活用したセキュリティ対策は、従来のセキュリティ対策ではカバーできないリスクを補うために有効な手段です。ただし、ダークウェブは匿名性が高いため、監視には専門的な知識や技術が必要です。
ダークウェブを活用したセキュリティ対策を実施する際には、以下の点に注意する必要があります。
l 適切な監視ツールやサービスを利用する
l 専門家の支援を受ける
l 定期的に監視結果を分析する
ダークウェブを活用したセキュリティ対策を適切に実施することで、企業や組織のセキュリティを強化することができます。
まとめ
不正アクセスは、企業や個人にとって大きな損害をもたらす可能性があります。不正アクセスによる被害を防ぐためには、基本的なセキュリティ対策を実施することが重要です。さらに、迅速に対応し被害を最小限に抑えるためにこれらの対策を行うことをお勧めします。
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