「自社の情報が漏れたか分からない」が一番危険?企業が見落とす情報漏洩のサイン

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    「自社の情報が漏れたか分からない」が一番危険?企業が見落とす情報漏洩のサイン
    作成日時 26/11/05 (08:29) View 81




    情報漏洩というと、サイバー攻撃によって大量の個人情報が流出したり、ランサムウェアによって社内システムが停止したりする事態を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。しかし、企業にとって厄介なのは、被害が目に見える形で現れるとは限らないことです。


    社内システムに異常がなく、社員からの報告もなく、顧客から苦情が寄せられているわけでもない。それでも、実際には社内のアカウント情報や顧客データ、取引先に関する情報が外部に流出している可能性があります。


    問題は、情報漏洩が発生することだけではありません。漏洩した事実に気づかないまま、時間が経過してしまうことにも大きなリスクがあります。流出した情報が第三者の手に渡れば、不正ログインやなりすまし、標的型攻撃などに悪用されるおそれがあるためです。


    さらに、流出した情報がダークウェブ上の掲示板や外部のファイル共有サイトなどに掲載されても、企業側がその事実を把握できていなければ、適切な対応を始めることはできません。


    では、企業はどのような兆候から情報漏洩の可能性を察知すればよいのでしょうか。本記事では、情報漏洩に気づけない理由から、社内ログだけでは把握しにくい情報流出の実態、外部サイトに現れるサイン、そして被害を早期に発見するための対策までを解説します。

    1. 情報漏洩に気づけない理由

    企業が情報漏洩を把握できない理由の一つは、情報が外部に持ち出されたとしても、必ずしもシステムに明確な異常が残るわけではないことです。


    たとえば、攻撃者が正規のIDとパスワードを使って社内システムにログインした場合、アクセス記録だけを見れば、通常の業務操作と区別することが難しい場合があります。盗まれた認証情報があたかも実際の社員によって使用されているように見えたり、攻撃者が侵入後に少量ずつ情報を持ち出したりした場合、大きな異常として検知されない可能性があります。


    また、情報漏洩の原因は外部からのサイバー攻撃だけではありません。従業員による誤送信、クラウドストレージの公開設定ミス、退職者のアカウント管理の不備、委託先でのセキュリティ事故など、さまざまな経路が考えられます。原因によっては、社内のセキュリティ監視システムで検知すること自体が難しいケースもあります。


    特に注意したいのが、漏洩した情報がすぐに悪用されるとは限らない点です。攻撃者が入手したアカウント情報を保管し、数週間後や数カ月後に不正ログインを試みることも考えられます。顧客情報や取引先情報も、取得した直後に利用されるとは限りません。


    そのため、情報漏洩が疑われる出来事が起きていないからといって、自社の情報が安全だと判断することはできません。重要なのは、被害が発生したことを示す明確な証拠だけでなく、情報が外部に流出した可能性を示す小さな兆候にも目を向けることです。

    2. 社内ログだけでは分からない情報

    情報漏洩対策では、ファイアウォールやEDR、認証ログ、メールの送信記録などを活用した監視が重要です。社内のシステムやネットワークで何が起きているのかを把握することで、不審なアクセスやマルウェア感染、通常とは異なる通信などを検知できる可能性があります。


    ただし、社内のログを監視していれば、情報漏洩のすべてを把握できるわけではありません。

    たとえば、社員がフィッシングサイトにIDとパスワードを入力し、その情報が攻撃者に渡ったとします。この時点では、社内ネットワークへの侵入や不正アクセスが発生していない可能性があります。認証情報が外部に流出していても、それを示す明確な記録が社内に残らない場合があるのです。


    同様に、別のサービスから流出したパスワードが、社内システムでも使い回されていた場合も注意が必要です。自社のシステムに直接侵入された形跡がなくても、外部で漏洩した認証情報が、後日、自社への攻撃に利用される可能性があります。

    クラウドサービスや外部の業務委託先を利用している企業では、情報の管理場所が社内だけに限られません。委託先のシステムから情報が流出した場合、自社のログだけでは発生状況を十分に把握できないこともあります。


    ここで重要になるのが、社内の監視と外部の情報監視を分けて考えることです。社内の監視は、システムへの侵入や不審な操作などを把握するために役立ちます。一方、外部の監視は、自社に関係する情報が外部に出現していないかを確認するために役立ちます。


    両者は競合するものではなく、互いに補完する関係です。社内のログに異常が見つからなくても、外部で自社の認証情報や機密情報が確認されれば、調査を始めるきっかけになります。情報漏洩を見落とさないためには、社内で起きていることだけでなく、社外で自社の情報がどのように扱われているかにも目を向ける必要があります。

    3. 社員・顧客・取引先情報の流出

    企業から流出する情報には、顧客の氏名や住所といった個人情報だけでなく、社員のアカウント情報、取引先との契約情報、社内システムの構成情報など、さまざまなものがあります。情報の種類によって、流出後に生じるリスクも異なります。


    なかでも注意したいのが、社員のメールアドレスやパスワードなどの認証情報です。認証情報が漏洩すると、メールやクラウドストレージ、業務アプリケーションなどへの不正アクセスにつながる可能性があります。特に、複数のサービスで同じパスワードを使い回している場合、一つのサービスから漏洩した情報が、ほかのシステムへの侵入に利用されるおそれがあります。


    また、社員の氏名や部署、役職、メールアドレスなどが流出した場合、攻撃者はそれらの情報を組み合わせ、実在する社員や取引先を装ったメールを作成することがあります。実際の業務に関係する情報が含まれていれば、受信者が不審なメールだと気づきにくくなる可能性もあります。


    顧客情報の流出も、企業にとって見過ごせない問題です。氏名や連絡先、利用サービスなどの情報が外部に出回ると、顧客を狙った詐欺やフィッシングに悪用されるおそれがあります。企業の信用低下だけでなく、問い合わせ対応や原因調査、関係者への説明など、事故後の負担も大きくなります。


    取引先に関する情報にも注意が必要です。担当者の連絡先、契約内容、発注情報、業務システムの接続情報などが漏洩すると、取引先を装った不正な請求や、サプライチェーンを狙った攻撃につながる可能性があります。自社だけでなく、取引先や委託先にも影響が広がる点が特徴です。


    さらに、企業の内部資料やシステム構成情報が流出すると、攻撃者が次の攻撃を計画するための手掛かりになる場合があります。使用している製品やシステムの構成、担当者の情報などが組み合わされれば、攻撃対象を絞り込んだり、侵入方法を検討したりする材料として利用される可能性があります。


    このように、情報漏洩のリスクは、流出したデータの件数だけでは判断できません。少量の情報であっても、ほかの情報と組み合わせることで悪用の可能性が高まる場合があります。企業には、個人情報の流出だけでなく、認証情報や業務に関する情報が外部に出ていないかを幅広く確認する姿勢が求められます。

    4. ダークウェブや外部サイトに出現する兆候

    情報漏洩の可能性を把握するうえで、確認先となるのがダークウェブや、インターネット上の掲示板、ファイル共有サイトなどです。社内の監視では直接確認できない情報が、こうした外部の場所に出現することがあります。


    ダークウェブは、一般的な検索エンジンでは通常アクセスできない領域を含むインターネット空間です。その一部では、流出した認証情報や個人情報、企業の内部資料などが売買されたり、第三者に共有されたりすることがあります。ランサムウェア攻撃に関連するサイトでは、被害企業の名称を掲載し、情報を窃取したと主張するケースも見られます。


    企業が注意したい兆候の一つは、自社ドメインのメールアドレスとパスワードの組み合わせが、外部に出現していることです。過去に別のサービスから漏洩した認証情報であっても、現在も社内で同じパスワードを利用していれば、不正アクセスにつながる可能性があります。情報が古いからといって、必ずしもリスクがなくなったわけではありません。


    また、社員や顧客の個人情報、社内文書、取引先とのやり取りなどが掲載されている場合も、情報漏洩を疑うきっかけになります。自社が管理する情報と一致する内容が確認された場合には、情報の真偽や鮮度、漏洩元などを慎重に調べる必要があります。


    ただし、外部サイトで企業名や社員名が見つかったからといって、それだけで新たな情報漏洩が発生したと断定することはできません。過去に公開された情報や、無関係な情報が含まれている場合もあります。攻撃者が注目を集めるために、実際には保有していない情報を流出させたと主張するケースも考えられます。


    そのため、外部で見つかった情報は、社内の記録や担当部門への確認などと照らし合わせて評価することが重要です。情報が本物か、いつ流出したものか、現在も利用できる状態なのかを確認し、必要に応じてパスワードの変更やアカウントの停止、関係者への連絡などにつなげます。


    外部に情報が出現しているという事実は、被害の全容を示すものではありません。しかし、社内では異常が確認されていない段階でも、調査を開始するための重要な手掛かりになり得ます。情報漏洩を早期に発見するには、こうした外部の兆候を継続的に確認できる体制が必要です。

    5. 情報漏洩を早期発見するための考え方

    情報漏洩対策を考える際、企業は「漏洩を完全に防ぐこと」だけでなく、「漏洩の可能性をどれだけ早く把握できるか」という視点を持つことが重要です。どれほど対策を強化しても、すべての攻撃や人的ミスを完全に防ぐことは容易ではありません。
    だからこそ、異常が起きたときに早く気づき、被害の拡大を抑えられる仕組みが必要になります。


    まず取り組みたいのは、自社が守るべき情報を把握することです。社員や顧客の個人情報、業務用アカウント、クラウドサービスの認証情報、取引先との契約資料など、どのような情報がどこで管理されているのかを整理します。保有する情報の種類や重要度が分からなければ、何を監視し、どのような兆候を重視すべきかも判断できません。


    次に、情報漏洩が疑われる場合の対応手順を明確にします。外部で自社のメールアドレスや内部資料が確認されたとき、誰が真偽を確認し、どの部門に報告し、どのような対応を判断するのかを決めておくことが大切です。担当者や判断基準が曖昧なままでは、情報を発見しても対応が遅れる可能性があります。


    また、外部で情報を発見した際には、すぐにすべてのアカウントを停止するといった一律の対応ではなく、情報の種類や危険性に応じた判断が求められます。認証情報が現在も有効であれば、パスワードの変更やセッションの無効化、多要素認証の適用状況の確認などを優先します。機密資料が公開されている場合には、公開範囲や漏洩経路を調査し、必要に応じて関係部門や取引先と連携します。


    発見した情報を記録し、対応結果を振り返ることも欠かせません。同じ認証情報が繰り返し出現していないか、特定のサービスに関連する情報が多くないか、過去の漏洩と現在のリスクがどのようにつながっているかを確認すれば、対策の優先順位を見直す材料になります。


    そして、早期発見の仕組みは、一度整備すれば終わりではありません。従業員の入退社、利用サービスの変更、委託先の追加、事業の拡大などに伴って、企業が管理する情報や外部に露出する範囲も変化します。定期的に監視対象や対応手順を見直し、継続して運用することが重要です。

    6. 継続的な外部監視の重要性

    情報漏洩を早期に発見するためには、社内のセキュリティ対策に加え、外部で自社の情報がどのように扱われているかを確認する取り組みが有効です。ここで重要になるのが、ダークウェブを含む外部環境の継続的な監視です。


    外部監視では、自社のドメインや社員のメールアドレス、認証情報、企業に関連する情報などを手掛かりに、漏洩情報が公開・流通していないかを確認します。サービスによっては、ダークウェブ上の掲示板や流出データ、特定の外部サイトなどを調査し、自社に関係する情報が見つかった場合に通知する仕組みを提供しています。


    こうした監視の価値は、情報漏洩の事実を確認することだけにとどまりません。攻撃者が保有している可能性のある認証情報を早い段階で把握できれば、不正ログインが試みられる前にパスワードを変更するなど、被害を抑えるための対応につなげられる場合があります。流出した情報が実際に悪用されるまでの時間を、対策に活用できる可能性があるのです。


    ただし、ダークウェブ監視を導入すれば、あらゆる情報漏洩を検知できるわけではありません。外部に公開されていない情報や、監視対象外の場所で流通している情報は、検知できない可能性があります。また、検知された情報が実際に自社に関係するものかを判断し、必要な対策を実施するのは企業側です。


    そのため、ダークウェブ監視は、EDRやメールセキュリティ、アクセス制御、従業員教育などの対策を置き換えるものではありません。社内の侵入検知やアクセス管理と組み合わせ、情報漏洩の発生を防ぐ対策と、発生した可能性を早期に把握する対策の両方を整えることが大切です。


    導入を検討する際には、どの範囲の情報を監視できるのか、検知した情報の信頼性をどのように評価するのか、通知後の調査や対応をどこまで支援してもらえるのかを確認しましょう。監視対象の広さだけでなく、検知後に実際のセキュリティ対策へ結びつけられるかどうかが、サービス選定のポイントになります。


    情報漏洩対策で本当に避けたいのは、情報が流出することだけではありません。流出している可能性に気づかず、必要な対応を取れないまま時間が経過することです。社内のシステムに異常が見つからない場合でも、外部では自社の情報がすでに出回っているかもしれません。


    自社の情報が漏れていないことを確認するには、社内だけを見ていても十分とはいえません。内部のログやセキュリティ製品による監視に加え、外部に現れる兆候を継続的に把握する仕組みを整えることが、被害の拡大を防ぐ第一歩になります。


    「情報漏洩が起きてから対応する」のではなく、「情報漏洩の兆候を早く知り、対応できる状態をつくる」。この考え方を実践するための選択肢として、ダークウェブ監視サービスの活用を検討してみてはいかがでしょうか。


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