多要素認証と二段階認証・二要素認証の違いをわかりやすく解説

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    多要素認証と二段階認証・二要素認証の違いをわかりやすく解説
    作成日時 24/12/24 (09:13) View 263



     

    現在、企業や個人のオンラインセキュリティは、サイバー攻撃の高度化によってかつてない危機に直面しています。特に、パスワードに依存した従来のセキュリティ対策では、情報漏洩や不正アクセスのリスクが増加する一方です。

    このような状況において、セキュリティを一段と強化するために必要不可欠な対策が、「多要素認証(MFA)」と「二要素認証(2FA)」です。

     

    しかし、これらの用語が混同されがちなことから、それぞれの違いを理解し、最適な認証方式を選ぶことは非常に重要です。多要素認証、二要素認証、二段階認証がどう異なり、どの状況にどれを選ぶべきかを正しく把握することが、効果的なセキュリティ対策に繋がります。

     

    本記事では、これらの認証方法をわかりやすく解説し、それぞれの特徴と適用に最適なシナリオを明確にします。セキュリティの強化に向けた具体的な選択肢を知ることで、適切な対策を迅速に選べるようになるでしょう。



    多要素認証(MFA)とは?

    多要素認証(MFA: Multi-Factor Authenticationは、システムやサービスにアクセスする際に、複数の認証要素を組み合わせて本人確認を行う方法です。この認証要素は大きく分けて「知識」「所有物」「生体情報」の3つに分類されます。

     

    例えば、パスワード(知識)に加えてスマートフォンに送られるワンタイムパスコード(所有物)を入力する場合が典型的な例です。

     

    多要素認証の特徴は、1つの認証要素が漏洩しても、他の認証要素が突破されなければ不正アクセスを防げる点にあります。これにより、攻撃者によるアカウント乗っ取りリスクが大幅に軽減されるのです。

     

    二要素認証(2FA)とは?

    二要素認証(2FA: Two-Factor Authentication)は、多要素認証の一種で、2つの異なる要素を組み合わせて認証を行います。具体的には、パスワード(知識)と指紋認証(生体情報)を同時に使用することで、ユーザーの本人性を確保します。

     

    多要素認証全般が3つ以上の要素を組み合わせる可能性があるのに対し、二要素認証はその名の通り、正確に2つの要素で認証することが条件となります。そのため、手軽でありながらも一定のセキュリティレベルを提供する方法として広く採用されています。

     

    二段階認証とは

    二段階認証は、アクセス認証を「段階」に分けて行う仕組みです。二要素認証と似ていますが、厳密には異なります。一般的には、最初にパスワードを入力し、その後でスマートフォンに送られた確認コードを入力するというプロセスが該当します。

     

    ここでのポイントは「同じ種類の認証要素が使用される場合がある」という点です。

     

    最初の認証でパスワードを入力し、次の段階でもパスコード(知識要素)を使う場合があります。このため、必ずしも異なる要素を組み合わせるわけではないことが、2FAとの違いとして挙げられます。


    多要素認証と二段階認証・二要素認証の違いを徹底比較

    セキュリティ担当者として、認証技術の選定や導入にあたって「多要素認証」、「二要素認証」、「二段階認証」の違いを正しく理解することは重要です。

     

    これらはセキュリティの基本的な仕組みでありながら、用語やその仕組みが混同されることが多いため、以下に詳細かつ明確な比較を行います。

    比較項目

    多要素認証 (MFA)

    二要素認証 (2FA)

    二段階認証

    認証要素の数

    2つ以上

    正確に2

    1つまたは2つ以上

    セキュリティ強度

    ユーザビリティ

    主な利用シーン

    高セキュリティが求められる環境(金融、医療など)

    企業や個人向けシステム

    一般消費者向けサービス

     

    セキュリティの強度:最も安全なのは多要素認証

    セキュリティの強度は、使用する認証要素の種類とその数に依存します。

     

    多要素認証は、最もセキュリティが強力な認証方式です。異なる種類の認証要素を複数使用するため、攻撃者が全ての要素を突破することは非常に難しくなります。知識要素(パスワード)が漏洩しても、生体要素(指紋認証)や所有物要素(スマートフォン)がない限り、攻撃者は不正アクセスができません。

     

    二要素認証は、多要素認証に次ぐ強度を持っています。2つの異なる要素が必要なため、1つの要素が攻撃者に奪われても、もう1つが保護されていれば不正アクセスは防げます。ただし、要素が2つしかないため、より多くの要素を要求するMFAと比べると安全性は劣ります。

     

    二段階認証は、同じ種類の認証要素を使用する場合があるため、他の2つと比較してセキュリティの強度は低いことがあります。たとえば、パスワードとメールで送信される認証コードの組み合わせの場合、攻撃者がメールアカウントを乗っ取れば突破される可能性があります。
     

    ユーザビリティ:セキュリティ強度と使いやすさは反比例する

    セキュリティが高いほど、一般的には使い勝手が犠牲になる傾向があります。

     

    多要素認証は、ユーザーに複数の認証を求めるため、利便性が低下することがあります。指紋認証に加えてワンタイムパスコードの入力を求める場合、急いでいる状況では不便さを感じるかもしれません。また、専用デバイスやアプリケーションが必要な場合もあり、追加の準備が必要です。

     

    二要素認証は、多要素認証に比べて手軽で、なおかつ安全性も確保できます。多くの人がスマートフォンを所持している現代では、パスワードとSMSで送られるコードを組み合わせる形式が広く採用されており、比較的スムーズに利用できます。

     

    二段階認証は、利用する認証要素が1種類にとどまる場合もあるため、手続き自体は単純です。しかし、段階を経るプロセスが追加されることで、「一発で認証完了」しない点がわずらわしいと感じられる場合があります。
     

    主な利用シーン

    各認証方式は、その特徴に応じて利用されるシーンが異なります。

     

    多要素認証は、高度なセキュリティが必要な環境で利用されます。金融機関、医療機関、政府機関、または重要なデータを保護する企業システムにおいて採用されることが多いです。特に、クラウドサービスやリモートアクセスを含む業務環境では、多要素認証が標準的なセキュリティ対策となりつつあります。

     

    二要素認証は、企業のシステムや個人向けのオンラインサービスにおいて広く使われています。GoogleMicrosoftのアカウント、電子メール、eコマースプラットフォームなど、日常的に利用される多くのウェブサービスが二要素認証を採用しています。

     

    二段階認証は、一般消費者向けのウェブサービスでよく使われます。オンラインショッピングサイトやSNSでは、手軽さを重視しつつセキュリティも確保したい場合に適しています。

    多要素認証と二段階認証・二要素認証の違いを理解する重要性

    近年のサイバー攻撃の高度化や多様化を考慮すると、自社や利用者を守るために適切なセキュリティ対策を選択することが求められます。

     

    ここでは、これらの違いを理解することの重要性を「セキュリティ強化の必要性」と「導入コストとユーザーの利便性のバランス」という2つの観点から解説します。
     

    セキュリティ強化の必要性

    現代のサイバー攻撃は、従来の「パスワード中心」のセキュリティ対策では十分に対応できないほど巧妙化しています。

     

    攻撃者はフィッシング詐欺やマルウェアの利用、さらにはソーシャルエンジニアリングといった手法を駆使し、ユーザーの認証情報を狙います。このような脅威の中で、認証要素を複数に増やすことは、セキュリティを大幅に向上させる有効な手段です。

     

    例えば、パスワードが漏洩したとしても、所有物要素や生体要素が突破されなければ、攻撃者はシステムへの不正アクセスを実現できません。特に、金融機関や医療機関などの高度なセキュリティが求められる分野では、多要素認証の導入が標準化されつつあります。
     

    導入コストとユーザーの利便性のバランスを取るため

    セキュリティを強化することは重要ですが、それだけでは不十分です。

     

    システムやサービスが利用しづらくなると、ユーザーがセキュリティ設定を無視したり、回避する行動を取ったりする可能性があります。このため、認証方式を選定する際には、セキュリティと利便性のバランスを慎重に検討する必要があります。

     

    多要素認証はセキュリティの観点からは最も安全な選択肢ですが、認証プロセスが複雑になることでユーザーの手間が増える可能性があります。一方、二要素認証は比較的簡便で、一定のセキュリティを確保できますが、より高いリスクが予測される場面では不足することもあります。

     

    中小企業や個人事業主の場合、導入コストも重要な検討要因です。多要素認証は、専用デバイスやアプリケーションの導入が必要なケースもあり、これがコスト増加につながることがあります。その一方で、二段階認証は無料で利用できるサービスが多く、コストを抑えつつ基本的なセキュリティを向上させる手段として適しています。
     

    事例から見るバランスの重要性

    具体的な事例として、ある中堅企業が多要素認証を導入したケースを考えてみましょう。

     

    この企業では、全社員に多要素認証を導入しましたが、対応スマートフォンを持たない一部の社員に対応するため、追加のトークンデバイスを配布する必要が生じました。この結果、予想以上のコストが発生し、運用の複雑さから一部で導入が進まず、最終的に二要素認証に切り替えるという選択を行いました。

     

    一方、あるオンラインショッピングサイトでは、二段階認証を導入することで、利用者の手間を最小限に抑えながら、セキュリティを向上させることに成功しました。このように、使用環境やリスクに応じて最適な認証方式を選択することが重要です。


    どの認証方法を選ぶべきか?

    多要素認証、二要素認証、二段階認証の違いを理解したうえで、次に考えるべきは「どの認証方法を選ぶべきか」ということです。

     

    認証方式の選択は、組織やサービスのセキュリティ要件、運用コスト、ユーザーの利便性、さらには業界規制など、さまざまな要素を考慮して判断する必要があります。

    多要素認証を導入すべきケース

    高度なセキュリティが求められる場面では、多要素認証の導入が必須です。

     

    金融機関や医療機関では、機密性の高い個人情報や財務データを扱います。もしこれらの情報が流出した場合、重大な法的責任や信頼の喪失につながるため、最大限のセキュリティが求められます。多要素認証を導入することで、複数の認証要素を突破する必要があるため、攻撃者の侵入リスクを大幅に低減できます。

     

    また、クラウドベースの業務環境にも多要素認証が効果的です。

     

    リモートワークの普及により、従業員がさまざまな場所から社内システムやクラウドサービスにアクセスする状況が増えています。このような場合、単一のパスワードに依存するのは危険です。多要素認証を導入することで、アクセス元のデバイスやユーザーの身元をより厳密に確認できます。

     

    多要素認証は高いセキュリティを実現する一方、コストや運用の複雑さが増す可能性があります。具体的には、生体認証を導入する場合、専用デバイスの購入やインフラの整備が必要になることもあるため、予算や技術サポート体制を考慮しなければいけません。
     

    二段階認証が適しているケース

    二段階認証は、利便性とセキュリティのバランスを重視する場面で有効です。特に、一般消費者向けサービスや、従業員の数が限られている中小規模の企業に適しています。

     

    AmazonInstagramのようなプラットフォームでは、手軽で迅速な認証が求められます。二段階認証は、パスワードに加えてメールやSMSで送信される確認コードを利用することで、比較的簡便にセキュリティを強化できます。

     

    リソースや予算に限りがある中小企業の場合、二段階認証はコストを抑えながら一定のセキュリティ強化をする効果的な方法です。GoogleMicrosoftの無料ツールを活用すれば、追加コストなしで導入できます。
     

    二要素認証で十分なケース

    二要素認証は、セキュリティと手軽さのバランスが取れており、多くの一般的な利用シーンで適しています。特に、次のようなケースで有効です。

     

    ·        個人用の重要アカウント

    オンラインバンキングやクレジットカード管理サイトなど、個人の財務情報を守る必要がある場面では、二要素認証が適しています。パスワードに加えてワンタイムパスコードを利用すれば、不正アクセスのリスクを大幅に低減できます。

     

    ·        企業内の基本的なシステム

    中小企業の社内メールやタスク管理ツールでは、二要素認証が簡便かつ効果的です。ほとんどのツールやサービスで二要素認証を標準機能として提供されているため、特別な設定をせずに利用できます。

     

    ·        コストが制約となる環境

    専用のハードウェアを必要とせず、既存のスマートフォンを利用して認証を行える二要素認証は、コストを抑える必要がある場合に特に適しています。
     

    認証方式選択時のポイント

    認証方式を選ぶ際には、次の点を考慮してください。

     

    ·        リスクレベル: 扱う情報の重要性やセキュリティリスクの高さを基準に、必要な認証強度を決定します。

    ·        ユーザーの利便性: 認証手続きが複雑すぎると、ユーザーがシステムを避けたり、不適切な方法で認証を回避したりする恐れがあります。

    ·        導入コスト: セキュリティ強化に伴う費用をどこまで許容できるかを明確にします。特に中小企業では、この点が重要です。


    多要素認証と二段階認証・二要素認証に関するよくあるQ&A

    最後によくある質問に簡潔にお答えします。

    Q. 多要素認証と2段階認証の違いは何ですか?

    A. 多要素認証は異なる種類の認証要素を複数組み合わせますが、二段階認証では同一種類の要素が利用される場合もあります。

    Q. 多要素認証の欠点は何ですか?

    A. 利便性が低下し、導入コストが高い点です。 

    Q. 2段階認証の欠点は何ですか?

    A. セキュリティが多要素認証よりも低く、場合によっては脆弱性が残ることです。 

    Q. 2FAMFAの違いは何ですか?

    A. 2FAは常に2つの要素を使用しますが、MFA3つ以上の要素を組み合わせる場合があります。


    まとめ

    多要素認証や二段階認証の導入は、セキュリティ対策として有効ですが、これだけで情報漏洩を完全に防ぐことはできません。たとえば、フィッシング攻撃や内部不正により認証情報が流出するリスクは依然として存在します。

     

    そして、サイバー攻撃で漏洩した情報の多くがダークウェブで取引されています。このような状況では、漏洩そのものを防ぐだけでなく、漏洩後の迅速な対応が必要不可欠です。

     

    ダークウェブ監視は、こうしたリスクに備えるための重要な手段です。流出した情報をいち早く発見することで、被害の拡大を防ぎ、ブランドや顧客データを守れます。また、攻撃者の動向を把握すれば、次の攻撃を先回りして対策を講じることも可能。これにより、セキュリティ体制全体の強化が図れるのです。

     

    弊社のダークウェブ監視ツール「StealthMole(ステルスモール)」では、リアルタイムのダークウェブ情報を検索でき、漏洩状況を即座に知ることができます。無料デモでは、実際の動作を体感いただけます。ぜひ、今すぐお申し込みいただき、御社の流出状況を確認し、迅速な対応を講じていただければ幸いです。




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